2025.11.2-1あずまの森

2025.11.2(日)あずまの森(その1)

活動内容 : アズマヒキガエル定住の兆し

参加者  : 佐囲東さんと一緒に

かつて水が濁り、藻が繁りすぎていた
写真家佐藤正治さんから戴いた桝池。

少しずつ手を入れ、光が底まで届くように整えてきた。
その池に、ついにアズマヒキガエルが姿を見せた。

森が静かに息づき始めた、その瞬間の記録。

桝池のほとりで、佐囲東さんと並んで腰を下ろす。

朝の光が水面をなで、ゆらりと波紋が広がった。

佐囲東「……今、動いたね。」
東「ええ、見えました。あそこ、アズマヒキガエルですよ。」

目を凝らすと、落ち葉のあいだから茶色い小さな背中が、
そっと水面に浮かび上がっていた。
息をするように一度だけ泡が立ち、また静けさに戻る。

東「この池、ずいぶん自然になじんできたなあ。」
佐囲東「写真家さんからいただいたときは、正直どうなるかと思いましたけどね。

最初は水が濁って、匂いも少し気になった。」
佐囲東「あれからこまめに水を抜いて入れ替えて、
水草も少しずつ減らしたんだ。日が底まで届くようにね。」

風が通り抜け、水面に映る青空が一瞬ゆらめく。
藻のにおいがなくなり、代わりにほのかに湿った
土の香りが漂う。

佐囲東「アズマヒキガエルって、繊細なんですよ。
水の質が悪いとすぐにいなくなる。」

東「それが、今こうして戻ってきた。
やっと“住める”って思ってくれたんだな。」

佐囲東「動物たちが“ここなら大丈夫”と思ってくれるのは、
我々の働きぶりを自然が認めてくれた証かもしれませんね。」

東「そうだな。森を“守る”っていうより、“共にいる”って感じが近い。」

二人でしばらく黙って池を見つめた。

水面に浮かぶ落ち葉の影が、少しずつ西へ流れていく。
その中に、また一匹のカエルが浮かび上がり、
やがてそっと潜っていった。

自然の再生は、人の手の届かぬところから始まり、
やがて人の心にも静かに響いてくる。

アズマヒキガエルの小さな背中が教えてくれたのは、
“共に生きる”という森のあり方だった。

2025年11月2日の写真
写真の下のコメントは、撮影日付と通番です


2025_11_02-01