今年(2012年)の6月、台風4号の襲来で直径30〜40cm、高さ17〜20mあるカラスザンショウの大木一本が倒れた。
この木は雑木林の手入れ作業を始めた頃はまだ元気だったが、しばらくして枯れてしまった。
伐採地などの裸地にいち早く芽を出す先駆植物だがそんなには長生きしないようである。
理由は他の植物が伸びてきて日当たりが遮られるとすぐに衰退するらしい。
幹には刺があるがこんなに大きな樹木になるとその痕だけになる。
果実は紅紫色、熟すると皮が弾けて黒い種子が表れる。
この種子は先駆植物の割には大きく、いろんな鳥が好むらしい。
鳥に運ばれ、どこにでも飛んで行って発芽する。
広場にはこれに似た大きさでやはり枯死したカラスザンショウが2本残っている。
今回の倒木の処理はのこぎりを使った手作業で行った為、多大な人手を要した。
もし、残りも倒れたら休憩小屋や道具小屋に直撃の恐れもあるので戦々恐々としている。
自然とはこんなものだと頭でわかってはいるが、その対策に頭を悩ませている今日この頃である。

2012年8月